スーパーやコンビニ、道の駅などに並ぶ食品の表示が、変わりつつあるのにお気づきだろうか?

2015年に施行された食品表示法によって、添加物やアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)、栄養成分といった表記のルールが統一されたからだ。
完全に実施されるのは来年4月1日だが、意識の高い企業など既に表示の方法を切り替えている企業も少なくない。

今後消費者は食品選びの際、どんな点に注意が寄せられて、意識が変化してゆくのだろうか、取扱業者は気になるところであろう。
野菜や肉、水産物も、原産地を必ず示すことが求められるなど、食品の表示方法は全て変わるが、特に大きく変化するのは加工食品だ。

これまでは原材料と添加物を区分することなく記していたが、20年の完全実施後は二つを明確に分けることが義務付けられる。
既に表示を切り替えている食品では、小麦粉、砂糖といった原材料と、乳化剤や酸化防止剤などの添加物の間に「/」を入れて分けるなどの工夫が見られる。
添加物の所で改行したり別欄にしたりする方法も試行されている。
原材料名、添加物とも、使われている重量順に示すのがルールとなっている。
「表示を見れば、コンビニで売られているソーセージ入りパン一つとっても、何種類の添加物を使っているかをメーカーごとに比べられる」ようになるのだ。

アレルゲンの表示は、原材料や添加物一つ一つについて「大豆由来」「大豆・小麦を含む」などと記すのが原則だが、個別表示が難しい場合は、一括して「一部に乳成分・大豆を含む」と書いてもいい。
加えて、これまで「卵が「使われているのは常識」として表記の必要がなかったマヨネーズなども、「卵を含む」などと厳密に記載することが求められるようになる。

アレルゲンだけを別欄にまとめて見やすくしている企業もある。
その会社が食の安全に力を入れている姿勢の表れと評価されるだろうし、消費者にとっては商品を選ぶ時の判断材料にできそうで助かる。

食品1袋分や1食分、あるいは100グラム当たりに、どんな栄養成分が、どれほど含まれているかを示すことが義務付けられた点も大きな変化だ。
対象は、エネルギーとタンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムの5成分。このうち、ナトリウムの量は、食塩相当量に換算して表示することが必要だ。

厚生労働省では、食塩の摂取目標量を、男性(12歳以上)は1日8グラム未満、女性(10歳以上)は7グラム未満と定めているので、食塩相当量をしっかり守れば、健康管理の目安になるはずだ。

どこかで食品を巡る事故が起きた際、それがどこで作られたものかという追跡もしやすくなる。なぜなら製造者や製造所、所在地の明示が義務化されたことにほかならない。
義務化の背景には、小売業者や流通業者が企画、販売するプライベートブランドの商品が増えたことで、表示が末端の「販売者」だけになっているものが少なくないことにもあるようだ。

製造者名の横に印字された「+AK」などの表記は、メーカーが自主的に消費者庁に届け出た製造所固有の記号であり、どのメーカーのどの工場で作られたかも判別可能となるのだ。
原則、同じ製品を二つ以上の場所で作っている場合に記す必要があり、電話番号など消費者の問い合わせ先を付すことも求められる。

偏った食事などが原因となる、国民的な生活習慣病が問題になっている今、食品表示の意味をよく理解し、健康管理に役立てることは非常に大事で、普段から表示に敏感になってほしい。